大阪で活動している認定ドッグビヘイビアリストです。
南イリノイ大学で犬猫の基礎栄養学~臨床栄養学を学び、総合栄養食の手作り食レシピ作成も行っています。
なんと…
日本国内で唯一のCBATI-KAに認定して頂きました!
CBATI-KAとは、世界的に有名なグリシャ・スチュワートが提唱するBAT(Behaviour Adjustment Training:行動調整トレーニング)の認定ドッグトレーナーのことです。
BATでは、ハーネスとロングリーシュを使用して、犬が自分自身の行動や安全をコントロールできるように調整することで、犬の反応性を低減します。
認定までの道のりで学ぶこと
CBATI-KA認定のプログラムは、31個のコースで構成されており、合計の授業時間は100時間以上のボリュームがあります。
内容は、
- BATのリーシュテクニック
- 犬のボディーランゲージ
- 都会でのロングリーシュの活用方法
- 特定の場面への対処法
- 痛み/ストレスと行動の関係性
- TTouch
- プロとしての倫理基準
- クライアントとの関わり方
- など…
と多岐にわたります。
コースを全て終了したら、多肢選択式試験と筆記エッセイの2つの試験によって評価されます。
BATとの出会いと今現在
私がBATに出会い、ロングリーシュを使用し始めたのは、5年ほど前のことです。
BATに出会えたのは、愛犬アンディのお陰です。
私の愛犬アンディは、生後2カ月になった頃にブリーダーより譲り受けて、家に迎え入れました。
彼が思春期を迎えた頃から徐々に「散歩での過剰な興奮」や「過剰な恐怖反応」に悩まされるようになりました。
室内では、リードを弛まして歩けるのに、外へ一歩出た途端に、ロケット噴射のように常に猛ダッシュ。
犬や猫が視界に入った瞬間に、釣り上げた魚のような大興奮状態。
また、今までなんともなかった刺激に怯えるようになりました。
垂れ幕が風でヒラッと動いただけで、大パニック…
怖がり方は、まるで野犬の怖がり方に似ていました。
アンディは、普段は可愛い真ん丸の目なのですが、外に出るとキッと吊り上がってしまうことが、当時とても印象的でした。
※当初は、原因不明の下痢症状(水便、血便)に長く悩まされていたので、これも行動に大きな影響を及ぼしたと思います。
どうにかせねば!と当時、私は各国の有名なドッグトレーナーのABA(応用行動分析)をベースとした講座やセミナーを受けました。
このとき「確かに理論上では上手く行くんだけど、実際には…」ということを痛いほど思い知らされました。
なかなか良いアプローチ方法に出会えない中で、ふと昔にテレビの特集で見た「ストリートドッグ(野犬)」を思い出しました。
日本で飼育されている犬たちは、人や犬に吠える様子は特に珍しくありませんよね。
車や自転車に飛びついたりするのも、たまに見かける光景です。
とてもじゃないけど、リードなしで外に連れ出すことはできません。
しかし、タイやインドの野犬はどうでしょうか。
野犬が、犬や人に吠えている様子は見かけないように思います。
かといって、野犬が人を過剰に怖がっているわけでもなさそうです。
バイクがすれすれで通っても、追いかけながら吠える犬もいないようです。
愛玩犬のようにトレーニングを受けたことがないのに、ある意味トレーニングを受けている犬よりも優秀であるのは不思議ですよね。
そこで、今まで「介入しすぎていた」のが良くなかったんじゃないかと、ふと思うようになりました。
それから、ロングリーシュを使用してみることにしました。
当時リーシュスキルを体系的に詳しく説明してくれているのが、グリシャが提唱しているBAT2.0で、こちらを参考にしながらリーシュスキルを学んでいきました。
毎日、アンディを車に乗せて、人が少ない自然豊かな場所へ散歩へ連れて行き、アンディと一緒にリードワークを勉強していきました。
すると、みるみるうちにアンディの興奮、恐怖反応は減少していきました。
それからは、アンディと同じような過剰な興奮、恐怖反応に悩む多くの飼い主&愛犬たちを、ハーネスとロングリーシュで助け出すことができました。
昨年、たまたまグリシャのスクールで、認定ドッグトレーナーのコースを新設したことを知り、ふと挑戦してみたくなりました。
昨年は特に忙しく(言い訳…)、コースの動画を流し見しながらのテスト本番となりましたので、受かるつもりはあまり無かったのですが、無事に合格し、BATの仲間の一員に入れて頂くことができました。
とても感慨深く思います。
まとまりのない文章になってしまいましたが、CBATI-KA認定として、これから皆さまをお助けできるよう、より一層頑張ります!